第49巻『京都の地域金融:理論・歴史・実証』
第49巻
『京都の地域金融 : 理論・歴史・実証』
湯野 勉 編 (日本評論社 2003)
ISBN 4-535-55338-6
目次
はしがき
第1章 京都の地域金融・序論 (湯野 勉)
Ⅰ はじめに
Ⅱ 地域金融をめぐる諸概念
1 地域金融市場の存在 地域情報仮説と近隣仮説
2 アメリカのマクファデン法、地域再投資法(CRA)、地域開発銀行(CDBs)
3 地域通貨(LETS)
4 信用の地域性
Ⅲ 京都の金融構造
1「信金王国」
2「京都金利」
3 資金純流出地域
Ⅳ むすびにかえて
第2章 信用の地域化は地域を活性化するか? (谷 直樹)
Ⅰ はじめに: 本章の目的
Ⅱ 信用の地域化は何をもたらすか-理論的一考察
1 信用の地域化と情報の非対称性: モデルの動機付け
2 モデルの定式化
3 信用の地域化の理論分析
4 不完備情報の地域への影響
5 分析結果の整理
6 地域の人口流出入と不完備情報
Ⅲ 地域金融と情報の非対称性:米国のケース
1 地域再投資法(CRA)
2 CRAが意味するもの
3 CRAと地域金融機関の存在意義<br Ⅳ 地域の金融仲介活性化のために:その他の諸政策
1 CRAか協同組織金融機関育成か
2 NGOの育成
3 高等教育政策
4 資金運用に関する規制緩和
Ⅴ まとめ
第3章 戦前期の京都における本店銀行 (佐々木 淳)
Ⅰ はじめに
Ⅱ 国立銀行の設立(1870年代末)
Ⅲ 私立銀行の設立(1880年代前半)
Ⅳ 本店銀行設立の本格化
Ⅴ 1920年代半ば以降の本店銀行
Ⅵ むすびにかえて
系譜図
第4章 なぜ京都は「信金王国」なのか?―
efficiency structure 仮説の視点による分析 (佐竹光彦・筒井義郎)
Ⅰ はじめに
Ⅱ 経費率の分析
Ⅲ 非効率性の推定
1 推定法
2 推定結果
3 非効率性の原因
Ⅳ 結果の頑健性
1 定式化
2 推定法
Ⅴ 全国の信金データを用いた分析のまとめ
Ⅵ 効率性の推移:京都府内金融機関のパネルデータ分析
1 分析の対象
2 経費率の推移
3 非効率性の推定
4 非効率性の指標の推移
Ⅶ efficiency structure仮説の検証
Ⅷ 合併と効率性
1 京都みやこ信用金庫のケース
2 京都北都信用金庫のケース
Ⅸ 京都府下金融機関のパネルデータによる分析のまとめ
第5章 京都のメインバンク関係1980-2000年 (加納 正二)
Ⅰ はじめに
Ⅱ メインバンクの固定率と変更の状況
1 データとサンプルの分類
2 企業規模別メインバンク関係の推移と特徴
3 京都におけるメインバンク変更状況の特徴
Ⅲ 非上場企業におけるメインバンク変更の要因
1 分析手法
2 分析結果
Ⅳ 非上場企業におけるメインバンク・システム(Rシステム)の機能
1 リスク・シェアリング仮説
2 情報生産機能
3 企業経営権の支配
Ⅴ むすびにかえて
第6章 業種別実効貸出金利にみる「京都金利」の実態 (加納 正二)
Ⅰ はじめに
Ⅱ 表面金利による貸出金利の地域間格差
Ⅲ 実効貸出金利による地域間格差の概観
Ⅳ 京都における業種別実効貸出金利の推移
Ⅴ 京都金利が存在した要因
1 京都金利と借り手の性質との関係
2 京都の市場特性
Ⅵ むすびにかえて
第7章 ベンチャー金融の地域性と京都 (湯野 勉)
Ⅰ はじめに
Ⅱ ベンチャー金融
1 ベンチャー金融の特性
2 直接金融、間接金融、ベンチャーキャピタル
Ⅲ アメリカ
1 ベンチャー金融市場
2 ルート128、シリコンバレー
Ⅳ 日本
1 ベンチャー金融市場
2 地域金融機関
Ⅴ 京都
1 京阪バレー
2 ベンチャーキャピタル:フューチャーベンチャーキャピタル(FVC)
3 地域金融機関: 京都銀行
4 地域金融機関: 京都中央信用金庫(中信)
5 地域金融機関: 京都信用金庫(京信)
Ⅵ むすびにかえて