第91巻『矯正施設における宗教意識・活動に関する研究―その現在と歴史』
第91巻
『矯正施設における宗教意識・
活動に関する研究
―その現在と歴史』
赤池一将・石塚伸一 編著
日本評論社 2011年3月刊
ISBN 978-4-535-51831-5
はじめに
第Ⅰ部 刑事施設における宗教意識・活動に関する調査 :
坂東知之・我藤 諭・村井敏邦・赤池一将・
石塚伸一・佐藤良彦・立石浩司・東山哲也
1. はじめに
1.1. 集合教誨と個人教誨の実施数の推移
1.2. 宗教教誨に関する先行研究
1.3. 小括
2. 受刑者調査
2.1. 回答者の属性
2.2. 受刑者の集合教誨および個人教誨への意識
2.3. 受刑者の年齢による違い
2.4. 宗教教誨への期待や宗教教誨を受けることによる効果の内的構造
3. 教誨師調査
3.1. 回答者の属性
3.2. 宗教教誨の実施状況等
3.3. 教誨師からみた「受刑者の宗教教誨への意識」
4. 刑事施設職員調査
4.1. 回答者の属性
4.2. 施設職員からみた「受刑者の宗教教誨への意識」
5. まとめ
第Ⅱ部 教誨の歴史と現在
[1] 更正を促す自己啓発と信仰環境 : 加藤 博史
1. 宗教教誨とは何か
2. 批判の対象となる宗教教誨
3. 小河滋次郎の更正と宗教
4. 自律性の剥奪と《服従する主体》化
5. 開かれた共同と信仰
[2] 矯正施設における宗教活動の現状と課題 : 中山 厚
はじめに
1. 日本国憲法と宗教教誨について
2. 刑事施設における宗教活動の現状と課題
おわりに
[3] 宗教教誨の変遷といま : 近藤 哲城
はじめに
1. 新法改正以前の宗教教誨
2. 行刑改革会議
3. 新法の成立と宗教教誨
4. 宗教教誨の実情
5. 教誨師にもとめられる新たな役割
おわりに
[4] アメリカにおける教誨師活動 : 村井 敏邦
1. アメリカにおける信教の自由の歴史
2. 政教分離の原則と教誨活動
3. ヴァージニア州における教誨活動
~Chaplain Service of the Churches of Virginia 訪問記~
4. まとめ
~政教分離についてのヴァージニア州と他州との比較の意味~
[5] ドイツの教誨 ――労働から紀律へ、そして再社会化 : 石塚 伸一
1. はじめに ~放蕩息子の帰宅~
2. 教誨の意義
3. ドイツにおける刑務所の歴史と教誨
4. ドイツ行刑における宗教教誨の現在
5. むすびにかえて ~再社会化行刑の要~
[6] フランスの刑事施設教誨師制度について : 赤池 一将
1. 刑事施設教誨師の形成とその役割の変遷
2. 行刑施設の社会的機能と教誨師制度の意義
3. 現在の教誨師制度の法的枠組とその課題
おわりに